2010年2月25日木曜日

だいふくもち


2月も終わりに近づくと ここNYでも
日差しに春を感じられるようになる。
毎年この時期になると 日本の春の
あのぼんやりとした空気がムショーに恋しくなってくる。
気温が上がるものの まだちょっと肌寒い感じで
町には雛祭りの飾りがほどこされ、、、、、、
そしてこれらを思い浮かべると「あんこ」系のものが
食べたくなってくる。


嗚呼 和菓子に濃いぃお茶!!







さてこの絵本。
絵はおどろおどろしいが
話に出てくる大福もちの
描写には ヨダレが垂れてしまう。

1粒の小豆がいきなり 家でゴロゴロしていた
怠け者のゴサクに話しかけ、もっと小豆をくれ、という。
ゴサクは隣の家から小豆を分けてもらい(自分の家にはもう
食べ物がなかった、、、。)言われるがまま与えていると
その小豆が小さい大福もちを次々と生み出すのである。
そのお陰でゴサクは大福もち屋になり、大繁盛。


しかし根っからの怠け者なので ある時 欲張って
もっと餅を出せ、と一度に小豆を大量に与えたら
もう小豆からは不思議な力がなくなり、店は傾き、
とうとうゴサクも、、、、、、、という昔ばなし。

田島 征三の絵が迫力があって子供はちょっと怖がるが
台詞が高知弁で語られ、なんともユーモラスなので
結局クスクス笑ってしまう。それでも またオチが
怖いので うちの息子は好きだけど嫌いな本なのである。
それにしても ああ こんな不思議な小豆がうちにあったらなぁ。

2010年2月5日金曜日

THE VAN GOGH CAFE にて 




日差しは春めいてはきているけれど
まだまだ氷点下の日々。
どうにも 外へ出掛ける気になれず
ほぼ毎日 家で片付け(3年分)に追われて過ごしている。

片付け、編み物、ヌカ漬けの世話、、、、

ふと息子の図書館主催のチェスクラブの待ち時間に
子供の本の棚で見かけた本。
これは、、、、、確か日本語版も
かもめブックスで置いていた本だ。
店で扱っていながら 実は読んでいなかった本。
いわゆるジャケ買いのような感じで仕入れた一冊。

THE VAN GOGH CAFE

何だかわからないけれど無性に読んでみたくなり
借りて帰った。

カンザス州にあるというヴァン・ゴッホ・カフェ。
長髪の髪をポニーテールに結わえた父親と
カフェを学校の始まる時間まで手伝っている10才の娘。
この二人が主人公だが やはり物語の主体は
カフェそのものにある。
カフェにやってくる人たちが織り成す小さな出来事。
アメリカに住んでいるからこそ わかるようなニュアンスもあって
読んでいてそのことに妙に感動したりして、、、。

いいなぁと思うのは 話が別段ハートウォーミングなものではなく
起こった出来事を絵を描くような感じで 描いていること。
やはり 話の中心はカフェの存在そのものにある。

1日であっという間に読んでしまったのだけれど
なぜか 後を引くものがある。
何だろう、と 数日考えてみたところ
ヴァン・ゴッホ・カフェの存在はかもめブックスと
似ているところがあったのである。

そう そこでは 日々 何故かマジックが起きていたのだ。
そして 3年経った、いま、妙にそれが懐かしい。
このところ VAN GOGH CAFE的なものを
探し続けている。
何かにつながっていくことを 願いながら。